Google Cloud は、インドにおける主要なクラウドプラットフォームの1つです。 しかし、キャンペーン開始時には、 Google Cloudの普及率は低くマーケットシェアで遅れをとっていました。 インド国内にデータセンターを開設したのは競合他社より遅い2017年でした。 Google Cloudは、AWSとMicrosoft Azureに大きく水を開けられた第3位、あるいはIBMに次ぐ4位程度の位置付けだと関係者からは見られていました。

インドのクラウドコンピューティングの市場規模は約71億ドルで、世界で最も急速に成長しているクラウドコンピューティング市場の1つです。そのため、Google Cloudがインド国内での地位を確立することは不可欠でした。

Google Cloud Indiaは、課題への取り組みへのサポートについてGetITにコンタクトしました。 インドの法人市場に参入するための戦略は、6,000社の主要ターゲットアカウントにフォーカスすることでした。 GetITは、先ずこれらアカウントの意思決定者やインフルエンサーを特定し、さらに25,000人以上のターゲットとのエンゲージメントを高め、チャネルパートナーを含む営業部隊との橋渡しの役割を果たす必要がありました。

Solution:

マルチなABM展開

GetIT は、パーソナライズされたブランドに依存しない中立的な視点のコンテンツハブを軸に360度のメディア展開とエンゲージメントの向上を支援するプラットフォームエンジンを提供しました。 これにはデジタルコンテンツ、ダイレクトマーケティング、オフラインイベント、ソーシャルメディアプラットフォームなどが含まれています。

第1ステップとしてGoogle Cloud Indiaと連携して、6,000のアカウントを詳細に掘り下げ、ABMターゲットとすべるきペルソナを決定しました。

このキャンペーンは、まず6つのペルソナをターゲットとして開始。キャンペーンの経過とともにペルソナを追加、 最終的に14のペルソナに対してアプローチしています。

認知、検討、評価に重点を置いたコンテンツフレームワークは、5つの(最終的に6つ)主要な製品とソリューションの分野ごとに構築されました。 次に、GetIT は350以上のコンテンツを提供するパーソナライズされたコンテンツハブ (BuildWhatsNext.com) を構築。

このハブで見込み客は、Google Cloud Indiaのアカウントマネージャーと直接コンタクトができ、ミーティングや無料トライアルの依頼もできます。

もちろん、14のすべてのペルソナに対して、5つの製品/ソリューションラインのすべてを販売できるわけではありません。

そこで効果的に見込み客にアプローチするため、GetIT独自のコンテンツAPEソリューション(Content Advanced Personalization Engine) を活用。2万5千社以上の見込み客が、それぞれのペルソナ、ソリューション、業種、購入段階に適したコンテンツ – 見出し、ボディーコピー、Webサイトの各要素、ターゲットの役割、インダストリー、企業に合わせてカスタマイズ – を確実に受け取れるようにしました。

GetITは、複数のソースから取得した購入意向データとテクノロジーの使用状況データを活用し、ターゲットに対するコンテンツの精度を向上させました。 また、見込み客にアプローチするためソーシャルメディアやプログラマティック技術を活用し、マルチチャネル戦略を推進しました。

見込み客の育成にはニュースレターを活用。 ニュースレターは見込み客へのアプローチのタイミングと関心事項の要素を最適化するためのアルゴリズムを組み、見込み客がより確実にコンテンツを享受できる仕組みにしました。

Results:

GetITとGoogle Cloud Indiaは、正確なリード測定とより確かなパイプライン獲得を加速するため、リードスコアリングフレームワークを共同で構築。 スコアリングフレームワークでは、各ペルソナとコンテンツのレベル別に異なるウェートを置き、 リードの正確性と販売効率を高めるための定期的な調整を実施しました。

GetITは、独自のパフォーマンスプラットフォームとレポート用ダッシュボードを構築。 見込み客とのエンゲージメントを360度の視点で見ることができ、アカウント、ペルソナ、コンテンツエンゲージメント、リードスコア、ミーティング依頼など各項目別に詳細情報を提供します。 Google Cloud Indiaの営業担当者とプリセールス担当者はこのプラットフォームにアクセスし、どのアカウントが関心を示しているか、どのコンテンツにエンゲージしているか、そして彼らの購入意向スコアがどのくらいかを見ることができます。

また、GetITは見込み客が特定のリードスコアに達した場合やGoogle Cloud Indiaとのミーティングを依頼した場合に、セールスアカウントマネージャーが迅速に次のアクションが取れるよう、拠点ごとに自動的かつ迅速に報告される仕組みを構築しました。

リードをセールスチャネルへとさらにフォローするために、GetITはパートナーポータルを構築。 特定のスコアに達したオーディエンスセグメントの見込み客やアカウントは、第三者機関によってBANT認定され、ポータル経由でGoogle Cloud Indiaパートナーに渡されます。

これら複合的なアプローチの結果、エンゲージメントレベルは向上、今までにない多くの質の高いMQLとSQLを獲得できました。2020年04月時点でキャンペーンの成果は下記の通りです。

  • 特定できた見込み客数: 26,473件
  • エンゲージできた見込み客数: 2,534件
  • Marketing Ready Lead(MRL)に認定された見込み客数: 2,330件
  • Sales Ready Lead(SRL)に認定された見込み客数: 204件
  • エンゲージできたアカウント数: 1,311件
  • マーケティング活動対象アカウント(MRA): 1,150件
  • セールス活動対象アカウント(SRA): 161件